法務と営業さんとの付き合い方

2020年1月9日企業法務

どうもこんばんは。

昨日の記事では、契約書の修正スタイルについて記事にしました。
今回は、修正した契約書をどのように、自社の営業担当者にお届けするかについて記載します。

昨日の記事はこちら↓

イロイロあるよ！契約書修正のスタイル

営業さんとの付き合い方

営業さんに修正した契約書をお届けする場合、相手は法律について全く知識がないことを前提に、丁寧に修正理由を説明したほうが良いです。
もちろん、自分が担当している取引先との取引条件や契約書の内容について頭の中に入っているという人もいます。
しかし、面倒くさいことは法務に丸投げという人もいるのが現実です。
（前職ではあきれるほど多かったという愚痴…）
丸投げの人は、うまく相手の営業担当に修正理由を伝えられず、結局契約書の修正がすべて通らずに、適当に先方ひな型をOKして帰ってくることもあります。

そこで、私の「営業への修正トス」のスタイルを紹介します。
できる人へのトスからできない人へのトスまで3パターンあります。

皆さんも、当てはまるかな？
記事書くたびに思いますが、レベルの低い法務だと思われているんだろうなと…
まぁ笑えるネタだと思ってみてください。

ワードで先方の契約書ひな型を修正履歴付きで修正し、修正理由はコメントを付していることを前提にします。

よくできる営業Aさんの場合

－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
Aさん

ご依頼の契約書確認しました。
一部修正を行いました。別添ファイルをご確認ください。
先方への修正理由はファイル中に付記しております。

何かご質問ございましたらお気軽にご連絡ください。
－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
これだけですね。よくできる人なので、自分で確認して修正理由のコメントから相手の営業とのやり取りもスムーズに行ってくれます。神です。

普通の営業Bさんの場合

－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
Bさん

ご依頼の契約書確認しました。
一部修正を行いました。別添ファイルをご確認ください。
先方への修正理由はファイル中に付記しておりますが、
ご参考までに記載させていただきます。

■修正理由
　当社がコントロールできない事由について、
　当社が責任を負うことが前提となっており不利なため修正

何かご質問ございましたらお気軽にご連絡ください。
－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
添付した修正済み契約書を見てくれるか、不安な場合もあるので文章で話しやすいようにサポートしてあげます。
Bさんのスケジュールを基幹システムで見て、最近忙しそうだな…と思えば隙を見て端的に修正理由や先方に伝えてほしいことを電話や会って話して、契約書ファイルはそのまま送信させます。

気の利かない営業Cさんの場合

－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
Cさん

ご依頼の契約書確認しました。
一部修正を行いました。別添ファイルをご確認ください。
以下記載している修正理由を先方へそのまま転送いただければと思います。

■修正理由
　当社がコントロールできない事由について、
　当社が責任を負うことは民法○○の原則から不合理に思えます。
　つきまして、△△にご修正をお願いいたします。

何かご質問ございましたらお気軽にご連絡ください。
－－－－－－－－－－－－－－メール文ーーーーーーーーーーーーーーー
「ここまでお膳だてするのか」「そんな営業がいるなんてレベルの低い会社だ」と思われるかも知れませんが、前職では大量にいたんです！前職では…

営業さんの中には、法務からのメールをそのまま先方に転送する人がいます。
これは結構危険で、「当社にとってこうだからこうしてもらって」的なことをそのまま先方に送られるともう100%修正してもらえないでしょうね。
普通は、自分でかみ砕いて、先方に伝えるべきこととそうでないことは分かるはずですが、念のためのリスクヘッジをしておくべきです。

まとめ

まぁこんな感じで3パターン紹介させていただきました。
皆さんが関わる営業さんがどんなタイプか、ファーストインプレッションや、1，2件の案件では見えてこないことも多いので、初めのうちは極めて丁寧なやり取りをすべきだと思います。
相手も丁寧かつスピーディーな対応だと信頼してくれますし。
端折っても分かる仲になるまでは、営業さんに「契約ってなんだ？」と思うきっかけを作って、少しでも自分で取引の危険ポイントに気付くことができるように後押しすることが、我々間接部門のあるべき姿だと思います。


そんなこんなで、夜も更けてきましたのでそろそろ寝ます。
あー書きたいけど表現することって難しい…
今回の記事ももっと経験を積んでバージョンアップしなおそうと思います。

それでは！おやすみなさい！